十二単(じゅうにひとえ)
正式には五衣唐衣裳(いつつぎぬ、からぎぬ、も)、または女房装束(にょうぼうしょうぞく)という。
十二枚の衣を着用したわけではなく、時代や身分によって枚数や組み合わせは様々である。
ただし、女官たちは高位の身分の者に接する礼儀として、唐衣(からぎぬ)と裳(も)の着用は義務づけられた。
また、歩行は高床式の建物の内部、屋外の移動には牛車をもちいたため、裾の汚れをさほど気にすることがなく、裾を引きずるかたちである。
試着体験学習用「十二単」の着用順番
1. 袴(はかま)
2. 五衣(いつつぎぬ)
袍(うえのきぬ)・下襲(したがさね)・半臂(はんぴ)・単(ひとえ)・引倍木(ひきへぎ)の五種で一揃い。
ただし、この五衣は襟の部分だけを見せる比翼(ひよく)仕立てである。3. 上着(うわぎ)
4. 唐衣(からぎぬ)
後身頃よりも前身頃が長く、袖幅が狭い衣装。
装束の中では最も豪華であり、裳とセットで着用される。5. 裳(も)
飛鳥、奈良時代はスカートのような形であったが、歩行困難なことから、平安時代以降は前半分が省略されて後半分のみの着用となる。
唐衣とセットである。
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